研究概要 |
本研究は,震災等により物的・心的に打撃を受けた地域において,地域コミュニティの再生による復興に向け,当該地域の教育委員会は,住民間の「つながり」の復活・強化のためにいかなる社会教育事業を展開することが期待され,また日常の活動において取り組んでおくことが望ましいかを明らかにして被災地域のコミュニティ再生に貢献しようと意図した3か年の研究である。 2年度目である平成21年度は,活力ある地域を住民参加により構築するために,(1)町の総合計画を住民の自主的な学習活動を経て策定した自治体の取組みや,(2)限界集落化する可能性を持つ中山間地域において住民の地区に対する意識調査や学習活動を通じて地域の活性化を図りながら一定の成果をあげている地区公民館の活動事例等の調査を通して,コミュニティの再生,地域振興,地域づくりなどに関わる公民館活動の動向や震災復興に向けた被災地域の取組み等についてのまとめを行った。 研究の最終年度となる平成22年度は,地域住民の学び,集い,そして「つながり」形成の拠点としての役割が期待される公民館と当該施設での社会教育事業について,「公民館の底力」(仮称)調査及び先導的・実験的な講座を試行的に実施し,その結果や成果を研究協力者等と検討し,研究課題として設定した「地域コミュニティ再生のための社会教育事業の在り方」についての総括を行うことにしたい。
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