(1) 1970年以降1990年に至る保育時間と保育内容の関連について内外の研究について調査を続行し、(1)関連する国内外の原理的・実践史的研究の収集をすすめ、(2)長時間保育との関連で問題になる1990年前後の養護問題に関わるアタッチメント理論の系譜と研究の今日的到達点について文献的検討を深めた。 (2) 1970年以降の1990年に至る保育時間に関する制度史・論争史関連の文献を収集し検討するとともに、研究の対象園(保育者)の史料収集を進め、その分析を行った。具体的には、(1)これまで収集した関西のS市における『保育研究会報告書』及び同『障害児保育実施概要』の他に、保育内容にかかわる史料を探索し、その収集をすすめた。また、収集した史料の歴史的価値を確認し補強するために、S市における保育課程作成と職員研修に責任を持つ位置にあった関係者にたいして聞き取りを行った。 (3) これらの作業をすすめる中で、保育者達の目標・内容意識の展開を省察的実践論(ショーン)との関連で検討することが方法論的に有効であるとの着想を得、関連文献の収集と検討を行った。 (3) 以上の資・史料の検討により、保育時間の長時間化及びそれと関連した要因によって起こった保育内容観の転換について分析を深め、関連する論稿を執筆した。
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