(1)本研究の目的は、(1)ニューカマーの幼児が日本の公立小学校入学にあたり備えておくべき「就学準備」とは何かを実証的に解明することと、(2)そのような就学準備の形成に有効な就学前教育のカリキュラム・モデルを提示することにある。本研究では、ニューカマーの中でも特に日系南米人に注目し、静岡県浜松市をフィールドとする。 (2)上記の目的に照らして、本研究の内容は以下の四つの点を明らかにすることにある。(1)諸外国における就学準備の概念整理と評価ツールの検討、(2)ニューカマーの幼児の就園実態、(3)公立小学校入学にあたっての就学準備の内容の実証的解明、(4)就学準備の涵養に効果的な支援のあり方である。 (3)本研究の計画では、初年度に就学準備に関する文献調査やニューカマーの幼児の就園実態の調査を行う。2年目以降は調査対象児について就学準備の評価測定ツールを用いた調査や保育内容の観察を行い、小学校での観察・分析へとつなげる。
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