本研究の目的は、大学生のキャリア発達の程度(個人差)を考慮に入れたキャリア形成支援プログラムを開発することである。そのために、平成22年度(3年目)に実施した概要は以下のとおりである。 (1)個々の大学生の4年間にわたるキャリア発達の様相を把握するためには、大学生のキャリア発達の程度を入学当初から4年間にわたって継続的(縦断的)に測定し続けることが必要である。そこで、研究初年度(平成20年度)に実施した質問紙調査に回答した大学1年生(410人)のうち、2回目の質問紙調査(平成21年度実施)に協力してくれた学生(117人)に対して、第3回目となる調査(平成22年度実施)への協力を呼びかけたところ、87人が回答してくれた(回答率:74.4%)。質問紙調査の内容(項目)は、主として個々のキャリア発達の程度や進路選択に対する自己効力感を尋ねる項目などである。 (2)現在大学においてどのようなキャリア形成支援が実際に行われているのか、そして、その効果はどうなのかを明らかにするために、四年制大学(同志社大学)の関係職員にインタビュー調査を実施した。 今年度の研究の実施概要は以上のとおりであるが、現在1回目から3回目までの質問紙調査の結果や大学へのインタビュー調査の結果に対する分析・解釈に鋭意取り組んでいるところである。
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