研究概要 |
本研究のねらいは,2004年度に実施した学校調査及び2005年度に実施した教員調査と,2009年度に実施した学校調査・教員調査の結果を比較分析し、「総合的な学習の時間」がその後の学校教育にどのような影響を与えたのかを確認することである。研究の結果,次のことが明らかになった。第一に,子ども,教師,保護者,学校,地域社会,日本社会に対して「総合的な学習の時間」がポジティブな効果をもたらしていると考える教師が多くなっている。特に中学校においてその傾向が顕著であった。第二に,そうした「総合的な学習の時間」のポジティブな効果は,学校教育の守護者たる教師たちの専門職的実践と教師文化によってもたらされたものと理解される。
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