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2008 年度 実績報告書

平和な社会の形成のための教育の比較社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530773
研究機関京都教育大学

研究代表者

村上 登司文  京都教育大学, 教育学部, 教授 (50166253)

キーワード教育学 / 社会学 / 平和学 / 平和教育 / 平和形成
研究概要

1 平和教育の国際比較分析:国外における平和教育に関する文献を収集したので、各国における平和教育の特徴を考察し、1990年代以降の平和教育研究の展開と交流とについて分析する。また、海外の教員養成課程における「平和教育」のカリキュラムを入手したので検討する。
2 平和教育者の社会化過程の分析:『孫たちへの証言』(1990〜2008年)の投稿者分析によれば、1990年代は60歳代・70歳代が中心であったが、2000年代には70歳代・80歳代が継承主体へと移行している。男性では80代90代が投稿する割合が女性より高い。『平和教育』連載の「平和教育をはじめたころ」「平和の大切さにめざめたとき」の記事を用いて、(1)経歴、(2)平和教育に取り組んだり、めざめたきっかけ、(3)平和実践の目的と方法を分析した。今後はその資料を分析して、「平和教育者の社会化過程」のモデルを作る。その他に、国内の平和教育者の2名に対し個別に面接調査を行い、平和教育運動を考察する資料を作成した。
3 子どもの平和意識の国際比較調査:2008年度末に、京都、上海、ハワイにある中学校各1校の生徒に対して平和意識調査を行った。ハワイ(132名)、上海(147名)、京都(133名)の計412名の調査を終えた。京都の生徒は、上海・ハワイの生徒に比べて、「正義の戦争論」を否定し、戦争忌避意識も強い。平和社会形成への貢献については、3都市ともに8割前後の生徒が何かしたいと意欲が高い。他方で、平和貢献団体や人物についての知識は少ない。中国の生徒に対する調査の実施は難しく、特に平和教育関連の実証的調査資料は大変少ないので、平成21年度に行う資料分析と報告発表は、海外の平和教育との比較研究を行う上で重要である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] How peace museums can be used for practical peace education.2008

    • 著者名/発表者名
      Toshifumi MURAKAMI
    • 雑誌名

      Museums for Peace : Past, Present and Future (Published by Kyoto Museum for World Peace, Ritsumeikan Universtiy)

      ページ: 26-36

  • [雑誌論文] 平和形成力(ヒースリテラシー)の教育2008

    • 著者名/発表者名
      村上登司文
    • 雑誌名

      グローブ 54

      ページ: 18-19

  • [雑誌論文] 平和形成力を育てよう-参加型平和学習のすすめ方2008

    • 著者名/発表者名
      村上登司文
    • 雑誌名

      じんけん 323

      ページ: 11-16

  • [学会発表] 海外の平和教育研究の発展段階-日本の平和教育学成立への示唆2008

    • 著者名/発表者名
      村上登司文
    • 学会等名
      日本平和学会秋期研究集会
    • 発表場所
      名古屋学院大学
    • 年月日
      2008-10-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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