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2010 年度 実績報告書

平和な社会の形成のための教育の比較社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530773
研究機関京都教育大学

研究代表者

村上 登司文  京都教育大学, 教育学部, 教授 (50166253)

キーワード教育学 / 社会学 / 平和学 / 平和教育 / 平和形成 / 平和構築 / 平和啓発
研究概要

1. 平和な社会の形成活動として、地方公共団体が行う平和事業における平和啓発活動を分析した。
(1)これらは、地方自治体が議会で予算を承認した公的な(オーソライズされた)平和事業で1990年代に広がり、学校がその地域で地方公共団体と協働して平和教育活動を行うことが可能となった。(2)平和啓発活動を分類して、平和事業への参加型(平和祈念式・平和コンサートへの参加など)、応募型(ポスター展への応募)、選抜型(広島・長崎研修への子ども特使の派遣や姉妹都市への派遣など)、支援型(自治体予算により被爆者の話を聞く)などの協働の類型を見いだした。
2. 平和教育実践者の社会化過程を、日本国内の平和教育実践者の手記的文章の分析および質問紙調査により分析した。(1)手記的文章では、平和教育実践者は1990年代に戦争第一世代から第二世代に順次移行している。平和教育を始めたきっかけは、第一次世では戦争体験へのこだわりや反戦政治運動への参加が挙げられる。第二世代では戦争を伝えるエイジェント(資料館、戦争体験者、マンガ、平和教育実践者)との出会いが影響を及ぼしている。(2)平和教育に関心を持つ院生21名と現場教師25名の質問紙調査では、現場教師が平和教育に関心を持ったきっかけは、修学旅行への引率が多い。若手の教師では、平和教育が盛んな学校への配属や、熱心な同僚の先生の影響が挙げられた。アジアへの戦争加害を実践課題とするのは年配の教師に多いなどが示された。
3. 平和教育の授業プログラムを実施した。カリキュラム内容は、(1)平和教育の理論・歴史・国際比較、(2)ワークショップ、ロールプレイ、平和啓発プレゼンテーションなどの受講生参加型の手法、(3)平和教育の授業案検討と、模擬授業で教育方法を体験、(4)平和博物館訪問や軍都伏見区のフィールドワークなどの学外研修、などで構成した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 平和な社会形成のための教育:いきいき平和学習2011

    • 著者名/発表者名
      村上登司文
    • 雑誌名

      平和教育シリーズ

      巻: No.4 ページ: 1-59

  • [雑誌論文] 戦争について教えるドイツ2011

    • 著者名/発表者名
      村上登司文
    • 雑誌名

      グローブ

      巻: No.65 ページ: 22-23

  • [学会発表] 平和教育の展開と平和構築2010

    • 著者名/発表者名
      村上登司文
    • 学会等名
      日本教育学会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2010-08-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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