(1)本研究の目的は、EU(特にイギリスとフランスとオランダ)に1990年以降に移住した中国系新移民を対象に、文化人類学的な現地調査を行ない、各国の学校における中国系新移民の子どもに対する取り組みの違いを比較考察した後、中国系新移民の学校不適応の実態とその要因を多角的視点から明らかにする。 (2)異文化の共存という課題に対してEU内で同種の言説と異なった言説をそれぞれ構成しているイギリスとフランスとオランダの公立学校が、同じ民族的背景をもつ中国系新移民の流入に対してどのような取り組みをしているのかを比較検討する。各国の学校における中国系新移民流入に対する取り組みに、異文化の共存の対する言説がどのような影響を与えているのかを明らかにする。
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