本研究は、平成17年度から平成19年度まで3力年間にわたって行った科学研究費補助金に基づく研究「我が国における児童中心主義(創造主義)の美術教育に関する研究-創造美育運動を中心に-」(課題番号17530634)の成果をもとに、我が国における児童中心主義(創造主義)の美術教育の実態及び戦後美術教育に与えた影響について、さらに詳細に明らかしようとするものである。 初年度に当たる平成20年度は、以下の課題について調査研究を進めるとともに、施設設備の改善を図った。 (1)県や地域、個人レベルにおける創造美育運動の実態に関する文献調査 書籍、雑誌、会報(機関誌)等の関連資料の収集及び整理、分析等を進め、今後の研究に資する成果が得られた。創造美育運動が活発に展開された地域や、運動に積極的に関わった個人等に対する調査については、平成21年度に継続して行う必要がある。 (2)創造美育運動に対する外部の批評、及び他の民間美術教育団体等との論争に関する文献調査 外部の団体及び個人からの批評、論争等に関わる関連資料の収集を進め、分析を行った。引き続き、資料の収集と分析を進める必要がある。 (3)平成20年度における研究成果の学会等での口頭発表及び学術雑誌等での公開 今年度の研究成果は、研究代表者が主宰する研究会における研究発表(1件)、当該研究会発行の年報及び勤務先大学の教員で構成される研究会誌への投稿論(2件)により公開した。
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