本研究は、初学者や初任者が図画工作・美術の授業づくりにおいて理解しにくい教育プログラムを取り上げ、多様な構成法を便宜的に7群にまとめ分析し、授業づくりの理論的根拠を提示しようとした。最終年度の平成22年度の研究過程を通して、単元構成における「題材」概念の解明と考察が不可欠であることを突き止めた。結果、それまでの臨画法や写生画法、構想画法という伝統的な構成から、課題・問題解決的な授業構成や対話型授業構成法が試みられるにつれ、単元構成の中心概念である「題材」概念は変容しつつあるとする特質を明らかにした。
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