研究分担者 |
田口 浩継 熊本大学, 教育学部, 准教授 (50274676)
安孫子 啓 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10282146)
大谷 忠 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80314615)
谷口 義昭 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (50240859)
尾高 進 工学院大学, 工学部, 准教授 (30365506)
|
研究概要 |
2007(平成19)~2009(平成21)年度の3年間にわたり,文部科学省研究開発学校として課題「持続可能な社会構築に必要な『技術リテラシー』『キャリア発達力』『エネルギー環境リテラシー』の育成を重視する小・中学校を一貫(施設分離型)した新学習領域『ものづくり』の教育課程等の開発」を研究したN県S市立S中学校,N小学校,A小学校において,教研式標準学力検査CRT及びNRT得点の3年間の同一児童・生徒の縦断比較を行った。 S中学校の研究1年次(当時第1学年)と2年次(2学年)同一生徒間(各々92人)のCRT調査結果では,国語が有意に向上した(χ^2=6.05,P<.05)。ものづくり学習領域はじめ,各教科等で言語力の育成を目指した授業実践の効果と推察される。一方,英語は,有意に低下した(χ^2=5.31,P<.05)。中学1年次の学習に比べ,2年次の学習難易度が高まるためと推察される。 研究1年次(1学年)と3年次(3学年)では,国語が有意に向上した(χ^2=5.94,P<.05)。社会では,有意に向上した(χ^2=17.73,P<.01)。ものづくり学習領域を中心に,郷土の歴史や特産,地産地消に関する学習を重視したため,郷土をはじめとした公民的資質の向上が図られたと推察される。数学では,有意に向上した(χ^2=24.28,P<.01)。理科では,有意に向上した(χ^2=20.51,P<.01)。ものづくり学習領域では,数学と理科で習得した知識を活用し,課題を探究する学習過程を重視したためと推察される。 N小学校及びA小学校の研究1年次(1学年)と3年次(3学年)のCRT及びNRTの縦断比較結果では,向上が見られた学年と低下した学年と各様で,一定の傾向はつかめなかった。小学校は,学級担任制で学習指導が行われているためと推察される。
|