研究概要 |
I 研究内容 今年度は,次の4つの研究内容に取り組んだ。 1基礎資料の収集・整理と分析検討,2アンケート調査の実施と分析・検討 3現地調査等,4研究成果のまとめと公表 II 研究成果 研究内容1は,日本の新学習指導要領と韓国の新教育課程の比較検討から導出された知見をもとに,日韓の新しい歴史教育の動向について,その成果と課題を整理し,新しい日韓相互理解のための歴史教育の知見(持続可能な社会のための教育)を導出した。研究内容2は,日本と韓国の学生に対して,日韓相互理解のための臨床的調査を行った。その結果,ESDめ視座から教材をとらえ直し,教材・カリキュラムを開発することが,日韓相互理解のための有効な方途であることが確認できた。研究内容3は,日韓の近現代史に縁のある歴史的建造物や博物館,史跡等を訪問し,教材開発のための資料収集を行った。その成果をもとに,日本の上越教育大学附属中学校にて授業実践を行い,その有効性を確認した。研究内容4は,今年度の研究成果については,最終的に平成23年3月韓国で行った研究打ち合わせで総括し,その成果を研究報告書にまとめ公表した。 III 研究の意義 日韓の児童・生徒に対して,アニメや世界遺産などの現代的な視座から過去の歴史的事象をつなげる教材開発を行うことで,日韓の児童・生徒ともに相互の共通性に気づくことなどが確認された。この研究により,ESDを基軸にした新たな地平に立つ研究の萌芽を確認することができた。
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