研究概要 |
作図ツールを使った研究授業の中から8本を選択し,数学的探究の意思決定の場面を中心に会話記録の作成・分析を行った。たとえば,図形のどこに注目するのか,次に何をしたいのかなどの多様性がみられる部分が数学的探究の分岐点になっていると同時に,教師がそこに焦点を当てようとするか否か,また,生徒の発言もそのような分岐点における一つの重要な選択肢として扱おうとするかどうかが授業のポイントになっていることがわかった。 2008年度は,愛知教育大学附属名古屋中学校において,2008/7/9,10にDSを用いた数学的探究に関する授業(後藤教諭)と2009/2/4,5に行った作図ツールを用いた数学的探究に関する授業(伊藤教諭)の二つの実践を行った。これらは,授業設計をする前の段階において,学部生・院生あるいは中学校の教師の方々を対象に,主として模擬授業の形で数学的探究の様子を分析・検討をしながら,授業を設計した。特にテクノロジーを利用する場合とそうでない場合は数学的探究の中の何が変わりうるかについて検討した。そして,研究授業には研究協力者も参加して,授業の分析・考察を行った。
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