研究課題/領域番号 |
20530816
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
木全 清博 滋賀大学, 教育学部, 教授 (40142765)
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研究分担者 |
前田 賢次 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80292069)
倉持 祐二 京都橘大学, 文学部, 准教授 (00460684)
森脇 健夫 三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)
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キーワード | 生産労働実践 / 民間教育運動 / 社会認識の系列 / 内容の系統性・順次性 / 日本生活教育連盟 |
研究概要 |
1.「社会科における生産労働実践の総合的調査研究」の最終年度は、3年間の香川、新潟上越市、東京、岡山、北海道の実践者の聞き取り調査と資料収集の調査をまとめて、研究論文5本および4回の学会報告内容の報告集を公刊した。報告集は148頁。聞き取り調査は、3人のみを収録した。 2.3年目の総合調査は、北海道歴教協の生産労働論の展開に関わった元北大教育学部教授の聞き取りと関連資料を収集した。 3.1950年代後半から60年代の生産労働実践の成立・展開は、教師の社会科学を集団的組織的に勉強したこと、社会科教育内容の自主編成に取り組んだこと、系統的なカリキュラム編成と授業実践を組織したこと、などの点があったことが実践者や研究者の聞き取りや調査から明確になった。日本の戦後社会科理論と実践にとって、科学的認識形成をはじめて視野に入れた実践的研究であった。残念ながら、60年代半ばから急速に進む入試制度の圧力や知識主義の社会科学力論のもとで、生産労働実践は後退していった。1970年代になっても生産労働実践を発展・継承した2人の実践家の聞き取りを行っていき、今後生産労働の持つ教育的意義を明らかにしていきたい。
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