研究概要 |
本研究では,中学生の社会認識の発達プロセスに関する実証的データの収集と社会認識の発達に即した社会認識形成の基礎理論の検討・構築を行う。具体的には,以下の3点を研究目的として設定した。(1):中学生の社会認識構造(社会のわかり方)の変容過程について,量的・質的調査を通して具体的に明らかにする。(2):社会認識構造の変容を促進する条件及び指導方略について実験的な授業を行いながら明らかにする。(3):(1)と(2)の研究成果に基づきながら,生徒の社会認識の心理発達に即した社会認識形成の基礎理論を検討・構築する。 本年度は,研究期間の最終年度であることから,上記研究目的の(1)~(3)に対応した研究を進めた。具体的には以下のような研究を行った。 (1)一年目調査(横断的調査)の結果分析を行い,得られた成果を学会や論文等で公表した。 (2)調査校と調査に関する打合せを行い,二年目調査を実施した.(島根県下の中学校2校,徳島県下の中学校2校,1年711名,2年709名,3年746名) (3)二年目調査の結果分析を行い,横断的調査と縦断的調査の結果を比較・検討し,中学生の社会認識の発達について検討した。 (4)生徒の社会認識発達を促進する指導方略を仮説的に提示し,中学校社会科歴史的分野の単元開発と実験的授業を行った。
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