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2011 年度 実績報告書

アジア地域における美術教育課程の実質化調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530826
研究機関山口大学

研究代表者

福田 隆眞  山口大学, 教育学部, 教授 (00142761)

研究分担者 佐々木 宰  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (40261375)
上原 一明  山口大学, 教育学部, 准教授 (40265038)
キーワード美術教育課程 / マレーシア / シンガポール / 台湾
研究概要

平成23年度の研究は以下のように行った。
1.台湾における美術教育調査では「芸術と人文」の学習領域で行われている美術教育の実態について、台北教育大学の林曼麗教授、劉得招教授と東華大学の林永利教授との聞き取りよって教育課程の内容調査を行い、台北市立美術館、高雄市立美術館において教材研究を行った。また、小学校教員への聞き取り調査によって美術教育の実態把握を行った。前年度以前の調査も含めて、小学校での実践状況をまとめて報告した。学習領域によって美術教育を実践することは、総合的に扱うことによる教育の利点と教材研究の困難さと地域によって格差があることが明らかになった。
2.シンガポールの美術教育調査では、南洋工科大学教育学院のウインストン准教授と教員研修学院の教員との聞き取り調査において、シンガポールの美術教育の現状調査をおこなった。さらに2009年改訂実施の教育課程について資料の講読を行い、新しい教育課程と中等教育課程での美術教育教科書の分析研究を行った。特に2000年の教育課程との比較においては、視覚言語の取り扱いと生活に根ざした美術表現に重点が置かれていることが明らかになった。
3.マレーシアの美術教育については現行の教育課程での実践を特に中等教育において調査を行った。中等学校教員テー・イーミンとの聞き取り調査において、教育課程と美術授業との関連、実質化について調査を行い、教員養成、教員研修、教材研究が教育課程に忠実に即していることが明らかになった。また、現在改訂中の新しい教育課程の内容について、教育省教育課程局のジャグディッシュ主任等との聞き取りによって、新しい教育課程の方向性と小学校1学年の具体的内容調査を行った。
以上の実態調査を通して、美術教育課程の実質化のプロセスについて、台湾、マレーシア、山口を事例として検証した。実質化においては、教育課程の流布、教員研修、教員養成、教科書・参考書、教材研究のそれぞれにおいて、教育課程の理解と発展性を想定が必要であり、そのために美術館、博物館などの社会教育機関との連携による鑑賞教育の必要性、美術家や工芸家との連携による教材研究の必要性が明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] マレーシアにおける新しい美術教育課程の計画2012

    • 著者名/発表者名
      福田隆眞
    • 雑誌名

      山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要

      巻: 33 ページ: 95-101

  • [雑誌論文] 台湾の小学校における芸術教育の教育課程と実践状況2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木宰、福田隆眞
    • 雑誌名

      釧路論集

      巻: 第43号 ページ: 87-94

  • [雑誌論文] 美術教育の背景としてのマレーシアの美術と美術家について(2)2011

    • 著者名/発表者名
      福田隆眞
    • 雑誌名

      山口大学教育学部研究論叢

      巻: 第61巻 ページ: 297-308

  • [雑誌論文] 美術教育課程の実質化プロセスについて-山口、台湾、マレーシアの事例2011

    • 著者名/発表者名
      福田隆眞、佐々木宰
    • 雑誌名

      山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要

      巻: 第32号 ページ: 37-45

  • [雑誌論文] マレーシアの近現代彫刻について2011

    • 著者名/発表者名
      上原一明
    • 雑誌名

      山口大学教育学部研究論叢

      巻: 61 ページ: 37-42

  • [雑誌論文] 視覚言語の教材について-シンガポールの教科書を事例に-2011

    • 著者名/発表者名
      阿部萌、福田隆眞、佐々木宰
    • 雑誌名

      山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要

      巻: 33 ページ: 103-111

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公開日: 2013-06-26  

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