研究課題/領域番号 |
20530831
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
鈴木 慶子 長崎大学, 教育学部, 教授 (40264189)
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研究分担者 |
千々岩 弘一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (90163724)
田中 智生 岡山大学, 大学院・教育研究科, 教授 (00171786)
小野瀬 雅人 鳴戸教育大学, 学校教育学部, 教授 (40224290)
吉村 宰 長崎大学, アドミッションセンター, 准教授 (40314661)
平瀬 正賢 長崎大学, 教育学部, 准教授 (00452855)
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キーワード | 書字行動 / 書字習慣 / 学習意欲 / 記述の質 / 児童の発達 |
研究概要 |
「書く」ことへの態度及び習慣と報告型作文「今日あったこと」評価との関連 昨年実施した調査のうち、U小の全校児童(209)に関して、アンケート回答と小作文評価の関連を分析した。 アンケートでは、楽しみな教科、得意な教科、苦手な教科、国社算理についてそれぞれの授業中のノートテイキングの態度、内容、工夫、及び書字習慣について質問している。 (1) 2年生では、書くことの好き嫌いと、書く活動そのもの(書字)の好き嫌いが直結しており、その理由は書く(書字)のが面倒であることが読み取れる。 高学年になると、教科を越えてノートテイキングの好き嫌いが書くことの好き嫌いと強い連関を持つようになる。 ここから、低学年「書くこと(書字)」が好きになるような指導が、後に学習の基本となる良いノートテイキングにつながる可能性であることが推測される。 (2) 読解や音読の好き嫌いと書くことの好き嫌いの連関がみられる。低学年での「読み書き」関連指導の重要性を示唆する結果である。 (3) 作文の評価と学級の連関が高い。これは、指導のいかんによって作文力が異なってくることを意味するものと解釈できる。 以上から、低学年の段階で「書く」ことに慣れ親しむことが、授業中のノートテイキングを含むその後の「書くこと」への態度、習慣の育成にとって重要であること、そのことが作文の評価、すなわち、「書く力」と強い連関をもつことが明らかになった。
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