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2008 年度 実績報告書

放送形態にみられる世界名作再話変容の構造分析的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530837
研究機関梅花女子大学

研究代表者

畠山 兆子  梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (50172911)

研究分担者 松山 雅子  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50173927)
キーワード放送形 / アニメーション / 世界名作再話
研究概要

「世界名作劇場」(1968年〜1996年)放映の28作品から、ハウス食品が提供した「ハウス食品世界名作劇場」(1985年〜1993年)放映の9番組のうち、「小公女セーラ」「ピーターパンの冒険」について、市販DVD、原作書籍、翻訳書籍、研究書、参考文献をほぼ収集し、絵コンテの製作も整った。
両作品を最初に取り上げたのは、「小公女セーラ」が第一作目であることと、視聴率の低迷を受けて、時代に受ける物語として選択されたからである。いじめが大きな話題となった時代が、意識的に再話された物語に反映されていることをあきらかにした。また、「ピーターパンの冒険」は、28編中で男の子を主人公とする数少ない作品であるが、女の子の視聴者に向けて、どのように再話されたのかを明らかにした。
平成20年度は、松山雅子が「ピーターパンの冒険」を、畠山兆子が「小公女セーラ」を担当して、オープニングの映像表現を考察した。その結果、「小公女セーラ」のオープニングは原作に近いセーラ像を象徴的映像で描くことで物語を暗示していることが明らかにできた。全話の物語構成は、結末において原作にはない和解が描かれ、再話による物語の変容が起こっていた。結末を好意的に受け入れる視聴者の雑誌投書が、アニメーション番組の影響の大きさを示していた。
「ピーターパンの冒険」では、主人公がウエンディに変えられており、再話物語は大きく変容していた。古典名作の原作との比較研究は、アニメーション化による物語の変容が大きな影響力を持つだけに重要である。それらの研究成果を日本児童文学学会発表と研究論文に執筆した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 物語の変容研究-再話「小公女セーラ」(1985)のばあい-2009

    • 著者名/発表者名
      畠山兆子
    • 雑誌名

      梅花女子大学「文化表現学部紀要」第5号 第5号

      ページ: 33-43

  • [雑誌論文] 「放送形態にみる名作再話の語り-ハウス食品世界名作劇場「ピーターパンの冒険」(1989)における状況設定としての少女の夢-2009

    • 著者名/発表者名
      松山雅子
    • 雑誌名

      大阪教育大学「国語教育学研究誌」 第26号

      ページ: 95-114

  • [学会発表] 放送形態にみる名作再話の研究(1)-「小公女セーラ」(1985)のばあい-2008

    • 著者名/発表者名
      畠山兆子
    • 学会等名
      第47回日本児童文学学会研究大会
    • 発表場所
      愛知淑徳大学星ヶ丘キャンパス
    • 年月日
      2008-10-11
  • [学会発表] 放送形態にみる名作再話の研究(2)-「ピーターパンの冒険」(1989)のばあい-2008

    • 著者名/発表者名
      松山雅子
    • 学会等名
      第47回日本児童文学学会研究大会
    • 発表場所
      愛知淑徳大学星ヶ丘キャンパス
    • 年月日
      2008-10-11
  • [図書] 自己認識としてのメディア・リテラシーPART II2008

    • 著者名/発表者名
      松山雅子編著, 畠山兆子, 他5名著
    • 総ページ数
      261
    • 出版者
      教育出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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