本研究の最終年として、学校教育におけるねぶた・ねぷたのカリキュラム開発とそれらの成果の普及を目的として4つの計画に取り組み貴重な成果とともに今後の課題が明らかになった。 1.前年度実施した「ねぶた・ねぷたと学校との関わり調査」をまとめ、科研報告書『ねぶた・ねぷたと津軽の子ども・学校』に収録した。 2.2年間にわたり訪問調査を行った、ねぶた・ねぷた祭りを実施している二つの市の小・中学校の取り組みをまとめることができた。それらのまとめを科研報告書に収めた。しかし、高校の訪問調査の結果は期限内にまとめることができなかったため、平成24年度中にまとめる予定である。 3.上記1、2の検討から、校種別カリキュラムを開発するより、汎用なカリキュラム(モデル)を提起し、校種によりまた実施する条件によりモデルの工程に軽重をつけることで対応することが意義あることと結論づけた。その結果、モデルのねぷた教材を「だるまねぷた」とし、授業計画と指導案を作成して、小学校4年生で実施し、カリキュラム評価を行った。それらの結果も科研報告書に収録した。 4.上記の成果と共に、科研費取得前の研究を含め、科研報告書『ねぶた・ねぷたと津軽の子ども・学校』(全173頁、写真部分はカラー)に収録し、関係機関に配布しつつある。また、平成24年6月に記者会見を行い、県民に報告し、希望者には報告書を送付する方法で普及に努める予定である。
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