(1)前年度の研究を踏まえ、現代的な視点から歴史理解を発展させるための歴史カリキュラムの内容構成原理を新たなカリキュラム事例の分析を通してすすめた。今年度は資料分析と学級での歴史事象の批判的解釈に基づいて現代民主主義の原理の追求を目ざして子どもに自律的に歴史像を形成させる米国の中郷歴史教育プロジェクトDBQ(Data Based Questions)の教材を分析し、社会構築主義の歴史カリキュラムの構成原理と内容構成原理を明らかにした。 (2)明らかにした社会構築主義の歴史カリキュラムの構成原理と内容構成原理を元にして小中学校の一貫性を踏まえた中学校社会科歴史分野の単元「文明開化」を開発し、実際の授業展開を通して修正発展させた歴史単元の開発を行い、研究論文にまとめた。 (3)米国ウイスコンシン大学リバフォール校のGeoffrey Scheurman教授と共同して、社会構築主義に基づく歴史学習単元「ヒロシマ」を開発し、2009年度NCSS全国研究大会において研究成果の発表を行った。
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