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2009 年度 実績報告書

「市民性教育」としての「子どものための哲学」

研究課題

研究課題/領域番号 20530853
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

森 秀樹  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (00274027)

研究分担者 松本 伸示  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70165893)
キーワード子どものための哲学 / 市民性教育 / グローバリゼーション / 移行 / 新しい政治
研究概要

1)「市民性教育」としての「子どものための哲学」の基本理念の析出
グローバル化する社会においては「再帰性」に対応することが重要になる。哲学の歴史から、既知の概念を未知の対象に適用することによって新たな着想を切り開く「移行」という方法を析出した。この方法は、知識、自己、社会の再帰化を考える際にも有効であると考えられる。特に、学校教育において支配的な政治の概念は、近代において形成されたものであり、現代においては硬直化しているのに対して、「移行」という概念は、自己と共同体の関係性を重視する「新しい政治」のあり方に対応している。
2)「子どものための哲学」のカリキュラムの方向性の明確化
「子どものための哲学」のカリキュラムを作成するにあたって、個々のトピックを位置づける際の基本性について検討した。知識、自己、社会といった諸概念が別々のものとしてではなく、相互に関連しあったものとして現れていることが現代社会の特徴であり、それを経験できるようにすることが重要となる。その際、個々のトピックについて学びつつも、同時に、それらを考える際の共通の方法を意識化させることが不可欠である。
3)授業実践による成果と課題の収集
以上の理論的考察に依拠して、自由とは何か、自己と共同体との関係はいかなるものかといった、カリキュラムの中心となるトピックについて授業案を作成し、中学校において「子どものための哲学」として実践を行った。それを通して、「市民性教育」を「子どものための哲学」を学校教育に導入することの意義と課題を考えるためのデータを収集した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 再帰的近代のアポリアと市民性教育の課題-グローバル化時代の市民性教育としての「子どものための哲学」(1)-2009

    • 著者名/発表者名
      森秀樹
    • 雑誌名

      兵庫教育大学研究紀要 第29巻

      ページ: 89-102

  • [雑誌論文] 言語と行為の質的変容からとらえる学習者の文化的発達の実態2009

    • 著者名/発表者名
      加藤圭司・松本伸示
    • 雑誌名

      日本理科教育学会第59回全国大会『日本理科教育学会全国大会発表論文集』 第7号

      ページ: 127

  • [雑誌論文] 文化的発達の視点からとらえる学習者の科学概念構築と科学観(その2)-科学との関係性の変化に着目して-2009

    • 著者名/発表者名
      加藤圭司・松本伸示
    • 雑誌名

      日本教科教育学会第35回全国大会『日本教科教育学会全国大会論文集』 35

      ページ: 95-96

  • [学会発表] 文化的発達の視点からとらえる学習者の科学概念構築と科学観(その2)-科学との関係性の変化に着目して-2009

    • 著者名/発表者名
      加藤圭司・松本伸示
    • 学会等名
      日本教科教育学会第35回全国大会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      2009-10-10
  • [学会発表] 言語と行為の質的変容からとらえる学習者の文化的発達の実態2009

    • 著者名/発表者名
      加藤圭司・松本伸示
    • 学会等名
      日本理科教育学会第59回全国大会
    • 発表場所
      宮城教育大学
    • 年月日
      2009-08-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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