研究課題
平成21年度は、主に下記の2点を中心に研究を行った。1. 諸外国の州、地方学区、及び研究団体が作成した多文化教育のためのカリキュラム・ガイドラインや各教科のフレームワークについての補充調査本年度は、補充調査として多言語・多文化社会であるフィリピン(マニラ市セブ市)を対象に、カリキュラムや教材の収集とともに、学校や教育委員会のカリキュラム開発担当者へのヒヤリシグ調査を行い、フィリピンの多文化学校におけるカリキュラム開発の実態や課題から日本への示唆を得た。2. 日本における多文化教育カリキュラムの分析と教科におけろ多文化教育カリキュラム開発の可能性の検討前年度の研究において調査した諸外国、及び日本における多文化教育のカリキュラム開発の先行事例の中から、学会、学校、教師が主体として行った事例を取り上げ、その特色やカリキュラム開発の視点を明らかにするとともに、具体的な教科(社会科)を例に、現行のカリキュラムの中で実践可能な単元内容の抽出と「多文化共生」の視点を深める問いの設定を行った。以上の研究成果をもとに、その成果の一部を韓国社会科教育学会の2009年国際会議「多文化社会におけるグローバル・シティズンシップの育成」において発表するとともに、前年度の研究成果と合わせ異文化間教育学会編『異文化間教育』30号及び日本文化人類学会編『文化人類学』74巻1号に発表した。(「11.研究発表」の項参照)また、前年度の研究で収集した日本の「多文化(共生)教育」に関する文献を整理して、「異文化間教育文献目録30」として『異文化間教育学』30号(122-149頁)に掲載した。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
文化人類学(日本文化人類学会) 第74巻1号
ページ: 96-115
異文化間教育(異文化間教育学会) 30
ページ: 25-41
Global Citizenship in Multicultural Society : 2009 Korea Social Studies Association International Conference
ページ: 81-103
学校と博物館でつくる国際理解教育-新しい学びをデザインする-(明石書店)
ページ: 292(9-15、25-32、51-53、124-131、)