今年度は、分析学習および多読学習の効果測定を行うため、これらの学習を実習前には行わず、事後学習として実施する統制群の教育実践を行った。事前の計画では、分析学習と多読学習を実施する計画であったが、学生の負担を考慮すると2種類の学習をすべて実施するのは困難であったため、分析学習を行った(実習の事後学習では、実習日誌に関する事後学習だけでなく、実習の全体的な振り返り、実習評価と自己評価との比較学習、後輩との交流学習、実践報告会の準備や報告文集の準備など多数の他の教育プログラムをしなければならない)。 統制群による実践を行うにあたって、集団でより簡単に実施できる分析学習のための教材を検討・開発して研究を進めた。事前の計画では、分析学習を1つの課題として行う計画であったが、学生の課題遂行への理解と実践を助けるために、2段階からなる学習教材を開発した。その結果、先行研究よりも簡単に実施することが可能となった。大学の実習カリキュラムの実施時期に合わせて、10月下旬〜12月に分析ステップ1、12月下旬〜1月下旬にかけて分析ステップ2を実施した。45名(1年次生14名、2年次生31名)が課題を遂行し提出することができたが、10余名の学生が提出できなかった。次年度は、各ステップの実践結果を詳細に分析し、また、教育実践として全員が提出できるようサポートする仕組みの開発も検討したい。
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