研究課題/領域番号 |
20530871
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
二宮 信一 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80382555)
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研究分担者 |
辻 宏子 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (20374754)
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キーワード | 特別支援教育 / へき地・小規模校 / 地域連携 / 教員研修 / 社会資源 / ソーシャル・キャピタル / 教科指導・授業改善 / 保護者支援 |
研究概要 |
へき地・小規模校における特別支援教育の課題を、教科(算数・理科)の指導、教員の研修、教育と福祉及び学校と地域の連携に着目し、CBRの観点で調査を行った。対象は、根室管内標津町、羅臼町及び釧路管内標茶町、網走管内津別町である。特別支援教育推進の課題について標津町では聞き取り調査及び教員対象のアクションリサーチ、教科(理科)教育の大学教員によるモデル授業を行い、羅臼町では幼稚園、小中高校教員へのアンケート調査及び教育と福祉の連携による特別支援教育プロジェクト会議への参画、発達支援センターの視察を行った。標茶町では親の会への聞き取り調査、教科(算数)教育の支援を行い、津別町では、学校と地域の連携の実践について担当教員との情報交換を行った。また、山口県下関市豊浦地区における保護者の学習会に注目し、調査を行った。 へき地においては、特別支援教育で想定されている専門家や専門機関はなく、地域の関係者による連携システムによって支援の階層性を構想し、専門家依存の体質からの脱却が求められている。また、へき地では、比較的ソーシャル・キャピタルが強い地域が多く、転勤族である教員が、地域に接近していく方略が必要であることが明らかになってきた。 また、日本LD学会において「社会資源の少ない地域における特別支援教育推進の課題と展望(2)」と題したシンポジウムを行い、道東地域の課題と地域連携の状況、山口県下関市の「とようら・子どもの学びと育ちを考える会」の実践報告を行い、協議を行った。
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