研究概要 |
ADHD,高機能広汎性発達障害で不登校等の二次障害を実証的に予防することを目的として特別支援学校(病弱)と小学校や発達障害の子育て相談「ほっとルーム(武田鉄郎主催)を通して研究を推進してきた。まずは、二次障害に陥っている子どもの実態を把握するために、(1) 子ども用の情緒や行動の包括的な質問紙[親用のCBCL,教師用のTRFと本人用のYSRを使用して親,教師,本人の三者の立場から多面的に情緒や行動を評価し,客観的・主観的実態を検討すると共に,プロフィールの特徴を解析し,心理,行動特性を明らかにすることを試みた。事例の対象となったすべての子どもは、情緒と行動面で「臨床域」の状態を呈していた。身体症状が強い児童生徒、昼夜逆転等の生活リズムの崩れている児童生徒、多動な児童生徒を対象に腕時計型小型高感度加速度センサー(マイクロミニ型アクティブグラフ)の活用し行動記録をとり、生理学的にその実態を明らかにした。健常者は、活動量が220回/分程度であるが、発達障害のある児童生徒は常に覚醒している間は活動量が300~400回/分のレンジであり、3年間不登校状態で昼夜逆転している高機能広汎性発達障害の子どもの睡眠時における身体活動量が50回/分前後であり、睡眠の質が極めて悪いことを明らかにした。
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