研究概要 |
ICF-CYに関する基本的な知識と実際の活用動向等に関する講義形式パッケージ試作版に関する20年度の研究成果及び当研究所の「特別支援教育におけるICF-CYの活用に関する実際的研究」の研究成果を踏まえ、改定版パッケージを作成した。同研究の成果としては、主にICF-CY活用の背景や目的を検討する重要性、全国の特別支援学校でのICF及びICF-CYの認知度と活用状況等を取り入れた。 改定版パッケージについて、特別支援教育にかかわる教員を主対象とした研修会の中で用い,研修会後に参加者から寄せられたemailの内容と記述式質問紙調査を検討した結果、主にICFについてほとんど知らない人たち向けの「よくある質問と答え(FAQ)」のようなもの基礎的な内容を知らせるものの必要性と、活用経験者向けの事例検討を交えた研修内容の必要性が示唆された。このことを踏まえ、前述の研究におけるEAQ作成へ資料提供を行った。質問紙調査については、21年度は集計作業まで行い、詳細な分析は22年度に行う予定であるが、改定版の内容と集計した結果を踏まえて、前述の研究の成果報告書にも関連原稿を寄稿した。併せて、得られた成果についてはWHO(世界保健機関)の国際分類ファミリーネットワーク(WHO-FIC)会議でも発表した。21年度は、ICF-CYに関する内容の改善だけでなく、特別支援教育における活用という文脈の内容を多く取り入れることに重点を置いたことで、研修会参加者に実践へのつながりを意識してもらいやすいパッケージを作成することができた。現在、国内の特別支援教育におけるICF-CY活用及び研修ニーズの今後の拡大を想定される状況にあるが、WHO-FICにおいても、研修パッケージの開発は重要視されていることを踏まえ、今後も国内外への貢献をしていきたい。
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