研究概要 |
離散系列表現に付随する保型形式の次元公式に応用するために基礎として,離散系列表現の球関数,放物的部分群に付随する冪零軌道と概均質ベクトル空間の構造について研究した.特に保型形式の基礎のために著書「入門;保型形式とユニタリ表現」、及び保型形式を表現論的に扱うための基礎として著書「表現の小道;群と環の表現をめぐって」の執筆を行った.必ずしも複素構造をもたない対称領域をJordan三重系で表示することにより,有界対称領域上で正則離散系列表現を構成したのと同様に非正則離散系列表現を構成し,特にその球関数の明示的な公式を求めることが来年度以降の課題である.特に正則離散系列の球関数を全実な部分領域に制限してできる球関数が実際に離散系列の球関数になる場合を特定したい. その他の研究活動として ・2009年8月17日~21日:京都市アピカルイン京都にて第17回整数論サマースクール「1進表現とガロア変形の整数論」に参加し、討論、研究連絡を行った、 ・2009年9月14日~17日:東京大学数理科学研究科にて「織田孝之還暦記念研究集会」に参加し、討論、研究連絡を行った、 ・2010年1月18日~22日:東京大学数理科学研究科にて「保型形式・保型表現およびそれに伴うL-関数と周期の研究」に出席し,討論,研究連絡を行った, さらに研究室のコンピュータ環境を改善するために,パーソナルコンピュータ及び必要な周辺機器を購入した.
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