昨年の末から研究を始めていた、Artin-Schreier DGAに関する論文を書き上げた。このDGA上の平坦接続の圏と$\bold F_p$エタール層の圏はカッツの定理により同値となる。これによりArtin-Schreier DGAのバー複体は基本群の$p$-進完備化を代数群と見たときの座標環となることが示される。さらに今年はこれにバー複体の観点からホップ代数の構造を導入した。 $\bold P^1$上の3重被覆に関するトマエの公式の公式の精密化を行った。2色グラフのデータによりsymplectic baseを構成し、さらに3重被覆の安定退化を考えたところが新しい。 モチーフの圏がバー複体から構成されるがそのエタール実現の構成を整理した。接続の言葉を用いて見やすい形に整理した。これは花村正樹氏との共同研究で現在進行中である。また、相対完備化のモチーフ的な構成にかんして、松本真氏、Richard Hain氏、Greg Perlstein氏と共同研究を行った。 フェルマー多様体の直線の全体のなす多様体であるファノ多様体の構造を研究した。これはある場合にはn点付き種数0曲線のモジュライ空間の被覆として表わされる。
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