研究課題
球面上の良い有限集合およびユークリッド空間内の良い有限集合の研究が主目的であり、特に球面上のt-デザインかつs-距離集合で、tが2sに近くなるものの分類が当面の目標であった。坂内悦子との共同研究において,antipodalでかつt≧2s-3であるものはQ-polynomialアソシエーションスキームの構造を持つことの証明に成功し、論文に纏めた。またユークリッドt-デザイン、特にtightなものの研究を継続し、坂内悦子・平尾・澤との共同研究では、tightなユークリッドt-デザインの定義を明確にした。その後の坂内悦子との一連の共同研究において、2つの球面上のtightな4-デザイン、あるいはtightな5-デザインおよびtightな7-デザインの分類も条件付きではあるが望ましい形で結果を得る事が出来た。もう-つの著しい成果は、球面上の良いt-デザインにアソシエーションスキームが関係しているというDelsarte-Goethals-Seidelの有名な結果の類似として、ユークリッド空間内の良いユークリッドt-デザインにcoherent configurationの構造が入るということの証明に成功した。現在tightに限らないこれらの良い構造を持つユークリッドt-デザインの分類問題に取り組んでいる。またこれら一連の最近の研究を解説するsurvey paperも書き上げた。他方、ラマヌジャンτ関数の値は決して0にならないという整数論におけるLehmerの予想と球面上のデザインと間に密接な関係があることをVenkov達が見いだしていた。Lehmer予想自体は難しく解決までにはまだ多くの困難があるが、三枝崎との共同研究において、類似のより簡単な場合には類似の結果が証明出来ることに成功した。現在この結果を種々の方向に拡張すべく研究を進展中である。
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a special volume of Journal of Combinatorics, Information and System Sciences, honoring the 75th birthday of Prof. D. K. Ray-Chaudhuri. 掲載決定
Michigan Mathematical Journal 掲載決定