研究の目的のうち今年度は(3)「暗号理論におけるS-Boxの仕様に関係するAPN関数など、有限体上の関数との関係」が中心の研究となった。 (1)APN関数から構成されるDHOの双対について研究し、Carlet氏達のAPN関数から構成されるDHOについては、その双対は本質的に新しいDHOであることを証明した。また、交代的とは限らない双線形型のDHOについて研究を行い、その基本的な性質を証明することが出来た。とくにAPN関数から構成されるDHOと同型になるための条件を見いだすことが出来た。 (2)Buratti-Del Fra型のd次元DHOのQuotientについて研究し、APN関数を用いた様々な非同型なQuotientsを3d次元射影空間内に構成することに成功した。 また、(筆者による)Veronesean構成をひねったDHOのQuotientsを3d次元射影空間内に構成する問題、そのQuotients達の同型問題、について研究を開始した。
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