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2008 年度 実績報告書

ゴレンシュタイン多元環の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20540037
研究機関筑波大学

研究代表者

星野 光男  筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (90181495)

研究分担者 藤田 尚晶  筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (60143161)
キーワードゴレンシュタイン多元環 / 導来同値 / セール双対
研究概要

研究代表者の星野は大学院生時代に博士論文の作成指導を行った阿部(筑波大学・教育研究科・準研究員)との共同研究によって、以下の結果を得た。(1)ネター多元環で基礎環上の加群と見たときのサポートに属する任意の素イデアルで局所化したとき.、基礎環がゴレンシュタイン局所環になるものを扱う。さらに、基礎環の極小移入分解をHomで係数拡大した鎖複体のホモロジーがc番目を除いてすべて消滅しているとする。このとき、先ず、生き残ったc番目のホモロジーについて、それが右加群として射影的生成加群であることと、左加群として射影的生成加群であることどは同値であることを示した。次に、上の同値条件が充たされるとき、その多元環は後藤・西缶の意味でのゴレンシュタイン多元環(余次元cのゴレンシュタイン多元環と呼ぶことにする)となることを示した。(2)代数幾何におけるセール双対の概念をネター多元奏の場合に拡張し、ネター多元環で基礎環上の加群と見たときクルル次元有限でかつサポートに属する任意の素イデアルで局所化したとき、基礎環がゴレンシュタイン局所環になるものに対して、それが左右でセール双対を持つことと左右で有限の自己移入次元を持つ(これをゴレンシュタイン性の定義とする流儀もある)こととが同値であることを示した。(3)余次元cのゴレンシュタイン多元環上の与えられた傾斜鎖複体に対して、その準同型多元環がまた余次元cのゴレンシュタイン多元環になるための必要十分条件を与えた。特に、余次元cのゴレンシュタイン多元環のクラスは導来同値の下で閉じていないが、生き残ったc番目のホモロジー両側加群としてもとの多元環と同型なもめに限れば導来同値の下で閉じていることを示した。
非可換代数幾何(いろいろな流儀がある)においては本研究課題に非常に近い研究が活発に行われている。その意味で、本研究は多元環の表現論以外の分野からも注目される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A tiled order of finite global dimensiom with no neat primitive idemitive idempotent2009

    • 著者名/発表者名
      H. Fujita, A. Oshima
    • 雑誌名

      Comm. Algebra 37

      ページ: 575-593

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Frobenius extensions and tilting complexes2008

    • 著者名/発表者名
      H. Abe, M. Hoshino
    • 雑誌名

      Algebras and Representation Theory 11

      ページ: 215-232

    • 査読あり
  • [学会発表] Derived equivalences for triangular matrix rings2008

    • 著者名/発表者名
      H. Abe, M. Hoshino
    • 学会等名
      第41回環論及び表現シンポヅウム
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      2008-09-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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