研究課題/領域番号 |
20540061
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
柳田 伸顕 茨城大学, 教育学部, 教授 (20130768)
|
研究分担者 |
岡安 隆 茨城大学, 教育学部, 准教授 (00191958)
工藤 研二 茨城大学, 教育学部, 講師 (00114017)
|
キーワード | モチビックコホモロジー / 代数的同境界理論 / 分類空間 / BP-理論 |
研究概要 |
excellent quadricsとは実数上定義されたquadric、またはPfister quadricを拡張した概念である。RostによりそのChow ringはadditiveには計算されていたが、積構造は分かっていなかった。柳田は代数的同境界理論を利用して、特に代数閉体上の同境界理論への写像を考えることにより、積構造を決定した。そこで柳田はHoplans-Morelによりその存在が報告されていたAtiyah-Hirzebruch spectral sequenceのmotivic versionを実際構成し、その応用とし多くの代数的同境界理論を計算した。純粋にBP-理論のみでできるところとそうでないところを、区別整理することが必要である。BP-理論のみを使うところでは柳田が以前に行った、特異点のある同境界理論がmotivic versionとなって役に立っている。更にAtiyah-Hirzebruch spectralsequenceは代数的K-理論の計算にも役立つのでこの方面も勉強した。さらにLie群の代数的同境界理論、motivic cohomologyの一部分の計算をおこなった。 微分幾何的展開は茨城大学教育学部の岡安が行った。非コンパクト空間の中の高次平均曲率一定な超曲面の新しい例を構成している。BP-理論とホモトピー論は富山国際大学の亀子と茨城大学の工藤と柳田が当たった。幸いにもBPU(p)のBP-理論を完全に計算することができた。理論をここでは群のコホモロジーの計算だけに囚われることなく、広く幾何学的な考察を行った。 柳田と琉球大学の手塚は上記の話題から少し離れるが多角形の分類空間(モジュライ空間)の体積、接空間等をより幾何学的に調べている。特にcharge 1のインスタントンのホモトピー的性質を研究して、以前にコホモジー環を決定している。Moduli空間は代数多様体の極限とみなせ、Chow環、代数的同境界理論も考えられる、今後のこの方面の発達が期待されている。
|