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2009 年度 実績報告書

種々の幾何構造をもつ低次元多様体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20540072
研究機関京都大学

研究代表者

上 正明  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80134443)

研究分担者 藤井 道彦  京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60254231)
加藤 毅  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20273427)
加藤 信一  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90114438)
宇敷 重廣  京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (10093197)
キーワード幾何学 / トポロジー / 3次元多様体 / 4次元多様体 / 不変量 / Floerホモロジー / Seiber-Witten理論 / 有理ホモロジー3球面
研究概要

研究代表者の上は主として4次元多様体およびその境界に現れる有理ホモロジー3球面の不変量の研究を継続した.特にSeiberg-Witten理論由来の福本古田不変量とHeegaard Floerホモロジーに由来するOzsvath-Szaboの補正項と呼ばれる不変量がある種の鉛管多様体の境界となる場合に一致し,その結果これらの多様体の場合はこの不変量がRochlin不変量の整数値への持ち上げでかつ有理ホモロジーコボルディズム不変であることを示したが,この両者は一般には一致せず,どこに一致不一致の境界があるか,上記2つの性質をともにみたす不変量が存在するかはなお今後の課題として残されている.さらに福本古田不変量がHeegaard Floerホモロジー理論の側からどのようにとらえることができるか,エータ不変量などとの関連についても引き続き考察を行っている.またこれらの不変量を生み出す母体となるSeiberg-Witten理論とHeegaard Floerホモロジー理論については,共通の3次元多様体を境界として2つの4次元多様体を貼り合わせて得られる多様体におけるSeiberg-Witten方程式解のモジュライ空間およびSeiberg-Witten不変量の貼り合わせ公式が種々の形で得られているが,これらをより統一的に理解するため整理統合すること,これをHeegaard Floerホモロジー理論由来の4次元多様体の不変量の貼り合わせ公式とより関連づけて理解することをめざして研究を継続している.特に後者の理論は最近解析にたよらない組み合わせ的定式化がなされておりSeiberg-Witten理論で得られた多くの結果を代替しつつあるが,その一方では精密化されたSeiberg-Witten不変量の理論はこれを代替するものがなく,上述のような公式の整理統合は両者の関係をより理解するためにも必要なステップと考えられる.なお研究分担者の加藤毅はトロピカル幾何における力学系の変形について,藤井,加藤信一,宇敷はそれぞれ双曲幾何,代数群,力学系の研究を継続した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] The Fukumoto-Furuta and the Ozsvath-Szabo invariants for spherical 3-manifolds2009

    • 著者名/発表者名
      Masaaki Ue
    • 雑誌名

      Banach Center Publications 85

      ページ: 121-139

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Deformations of real rational dynamics in tropical geometry2009

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Kato
    • 雑誌名

      Geom.Funct.Anal. 19

      ページ: 883-901

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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