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2008 年度 実績報告書

可積分測地流に関連する諸問題の展開

研究課題

研究課題/領域番号 20540077
研究機関岡山大学

研究代表者

清原 一吉  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80153245)

研究分担者 伊藤 仁一  熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
キーワード楕円体 / カットローカス / 共役跡 / 可積分測地流 / リウヴィル多様体
研究概要

平成20年度に予定していた3つの問題のうち、次の2つについて実質的な進展があった。
1.楕円体を含む、ある種のLiouville多様体の一般点の共役跡の特異点集合の様子および全体の形状に
ついて調べる。さらにノンコンパクトなLiouville多様体のカットローカスについて調べる。
2.Hermite-Liouville多様体の理論を研究する。まず複素射影空間上に作られる大域例およびKaehler-Liouville多様体の大域的構造理論を参考にしつつ、コンパクトな場合の大域的構造を調べ、その結果を局所構造の分類結果と比較検討する。
まず1の問題について、3次元以上の楕円体及びある種のLiouville多様体において、その一般点の共役跡の特異点集合は3つの連結成分からなり、それらはカスピダル・エッジであることがわかった。より詳しく言うと、そのうちの一つはその近傍がカスプ曲線と球面の直積の形であり、多の2つはカスプ曲線と球体の直積の形になっている。後者の境界部分についてはなおさらなる研究が必要である。共役跡の、その他の部分については、余次元1の滑らかな、はめ込まれた部分多様体になっている。また、多様体がn次元とすると、多様体が定曲率球面に近い場合、第n-1共役跡まで、類似の状況であることが判った。また2の問題については、適当な非退化性の仮定の下で、Hermite-Liouville多様体の局所的な構造が完全に判った。結果としてKaehler-Liuville多様体の場合には現れない、新しい局所的な例が見つかった。さらに実のLiouville多様体を複素化する形で複素射影空間上に多くの大域的な例を構成した。さらにそれらがいつ可積分測地流を持つか、またいつKaehlerになるかについての判定条件を調べた。結果は連携研究者の五十嵐氏との共著の形でプレプリント"On Hermite-Liouville manifolds"にまとめた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Acute triangulations of flat tori2009

    • 著者名/発表者名
      J. Itoh, L-Yuan
    • 雑誌名

      European J. Combin. 30

      ページ: 1-4

    • 査読あり
  • [雑誌論文] On triangulations of the surface of a cube into planar acute triangles2008

    • 著者名/発表者名
      J. Itoh, H. Maehara
    • 雑誌名

      Ryukyu Math. J. 21

      ページ: 15-22

    • 査読あり
  • [学会発表] 楕円体のカットローカスと共役跡2008

    • 著者名/発表者名
      清原一吉, 伊藤仁一
    • 学会等名
      日本数学会秋季総合分科会
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2008-09-26

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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