研究課題/領域番号 |
20540078
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
内藤 博夫 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10127772)
|
研究分担者 |
中内 伸光 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50180237)
安藤 良文 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80001840)
渡邊 正 山口大学, 教育学部, 教授 (10107724)
|
キーワード | 幾何学 / 部分多様体 / 等質空間 / グラスマン幾何 |
研究概要 |
平成20年度は、3次元ユニモジュラーリー群のグラスマン幾何的曲面論の整理及び、その知見を踏まえたリーマン対称空間全般におけるグラスマン幾何的曲面論、特に、その枠組みの考察を目標におき、研究代表者が研究集会参加を通じて、部分多様体、等質空間、リー理論等の学外研究者と情報交換を行うとともに、変換群及び偏微分方程式のシミュレーション分析の観点からの小宮(研究連携者)及び渡邊(研究分担者)と、また得られた知見に対する変分問題、特異点理論の観点からの研究状況の点検を中内、安藤(研究分担者)との意見交換を通して行うことであった。 これらの研究活動を通して得られた主な成果は、6種類ある全ての3次元ユニモジュラーリー群ごとに、その上の形式的なグラスマン幾何的曲面論の中から実質的な部分多様体論を展開することができる全てのものを決定し、それぞれの部分多様体論における全測地的曲面、平坦曲面、極小曲面、平均曲率一定曲面等の典型的な曲面の存在やその性質を明らかにしたことである。中でも、平均曲率一定曲面の存在に関して、曲面論のGauss方程式がそのオブストラクションに重要な役割を果たしていることが判明したことは重要な点である。これらの成果は、学外研究者井ノロ氏との共著論文(研究発表[雑誌論文]の第1論文)の中で大部分公表され、残りの部分はパートIIとして現在準備中で次年度論文発表予定(研究発表[学会発表]の研究会で口頭発表済)である。また、これらの成果から、リーマン対称空間においては、一般のグラスマン幾何的部分多様体論を展開するためには、先ずコンパクトリー群におけるグラスマン幾何的曲面論の考察が基本であるとの知見を得て、この解決を次年度の課題としている。
|