研究概要 |
4次元多様体の研究の随所で,多様体内の曲面についての考察が重要となる.たとえば,交差形式(=曲面同士の交わりの個数)に関する研究,簡単な4次元多様体内の曲而に沿った分岐被覆としての4次元多様体の構成,埋め込まれたトーラスに沿った手術によるエキゾチック構造の構成など,枚挙にいとまがない.すなわち,埋め込まれた曲面の研究は4次元多様体論の中心課題のひとつといえる.本研究では,4次元多様体内に埋め込まれた曲面の変形を研究することを通じ,4次元多様体の幾何学的構造を明らかにするとともに,曲面の写像類群の研究への新たな観点を創山することを目指す.特に,以下に掲げる事項に関連した研究を行う (1)4次元多様体の2次ホモロジー類のflexibleな曲面による実現可能性 (2)4次元球面内に標準的に埋め込まれた向き付け不可能閉曲面の写像類群 (3)曲而上の周期的写像と,その4次元球面内でのNielsen実現可能性
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