研究概要 |
P. Ozsvath と Z. Szabo によるHeegaard Floer homologyの理論の発展により、Thurstonnormは(理論的には)Heegaard Floer homology群により計算できるようになった。従って,本研究に於いてもHeegaard Floer homologyを調べる必要がでてきた. Ozsvath-Szabo理論は膨大なものでそれを取り込むのは容易ではなく時間もかかっている.さらに,実際にHeegaard Floer homology群を計算するのは容易ではなく、また具体的な例について直接(素朴に)計算する例を多く得ることが意味を失った訳ではない. 提案されていたThurston norm計算のアルゴリズムは一部技術的な問題を克服するのに時間がかかっており,満足いく結果を得るに至っていないが解決の見通しがある.またThurston normに関する様々な状況を解明する為になすべき事は多いが,必ずしも容易に達成することが可能なわけではなく,地道に研究を進めている. 回転可能葉層に関するThurstonの不等式に関する研究の一部をH. Kodama, Y. Mitsumatsu, S. Miyoshi and A. Mori : On Thurston's inequality of spinnable foliations, Contemp. Math. 498(2009), 173-193及びS. Miyoshi and A. Mori : Reeb components and Thurston's inequahty, Contemp. Math.498(2009),195-206として出版した.
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