研究概要 |
鎌田氏によって、4次元空間に埋め込まれた曲面を研究するために、平面上のグラフで表現する手法、chartが定義された。頂点は次数1と4と6の3種類あり、次数6の頂点をwhite vertexという。chartにはC-moveという変形があり、このchartに対応する曲面のambient isotopy classを変えない。white vertex持たないchartに変形できるchartをribbon chartという。white vertexが3個以下のものはribbon chartであることが知られていて、4個のものは2種類のchartしかないこと示されている。white vertexが5個と7個のものはwhite vertexが減らすことが出来ると示されている。chart Γが型(m ; n1,n2,…,ns)であるとは次の条件を満たすときをいいます:(1)各i=1, 2, …, sに対して,chart Γはin Γm+i-1∩Γm+i内に丁度ni個のwhite verticesを含む.(2)i<0 oかi>sならば,w(Γm+i)=0である.(3)w(Γm)>0とw(Γm+s)>0を満たす.ここで、Γiはchart Γのラベルiのedgeとvertexからなる部分グラフとする。w(Γi)はΓiに含まれるwhite vertexの数とする。white vertexが6個のものは(2,2,2)型、(2,4)型、(3,3)型のいずれかである。(2,2,2)型のchartはwhite vertexが減らすことが出来ると示されている。今回の結果は 『(3,3)型のchartはwhite vertexが減らすことが出来る』 ことを示した。残るは(2,4)型のchartであるが、この型のchartの例として、2-twist spun trefoilを表すchartがある。こちらの型のchartからは今まで知られていな例が出てくることが期待される。これを調べることで、white vertexが7個以下のchartの分類表が完成する予定である。
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