微分同相群の代数的構造、特にそのし次元ホモロジー群の決定および交換子の長さについての研究を行った。成果として、モース型特異点をもつ葉層を保つ微分同相群の1次元ホモロジーを決定した。また、部分多様体を保つ微分同相群の一様完全性について考察し、知見を得た。以下の研究集会や研究連絡での情報収集や議論は本研究の成果を得るために有益であった。 1.2008年8月、『全日本トポロジーシンポジウム』に出席し、研究連絡および情報収集を行った。また『幾何学シンポジウム』に参加し、情報収集を行った。さらに、『山代微分トポロジー』を主催し、東京大学足助太郎氏、松田能文氏、京都工芸繊維大学矢ヶ崎達彦氏、大阪大学森淳秀氏、森山貴之氏、岐阜経済大学中西靖忠氏および名古屋大学名誉教授の佐藤肇氏たちの講演を持ち、実りある研究連絡を行った。また『境界をもつ多様体の微分同相群の一様完全性について』と題して講演を行った。 2.2008年10月、『葉層構造論シンポジウム』に出席し、研究連絡および講演『部分多様体を保つ微分同相写像の交換子』を行った。 3.2009年1月、『接触構造、特異点、微分方程式およびその周辺』に出席し情報収集を行った。また『京都微分トポロジーセミナー』を龍谷大学の伊藤敏和氏と共に主催し、実りある研究連絡を行った。 4.2009年2月、『同相群とその周辺』を主催し、東京大学坪井俊氏、松田能文氏、山下温氏、信州大学阿部孝順氏、筑波大学嶺幸太郎氏、京都工芸繊維大学矢ヶ崎達彦氏、宇都宮大学保坂哲也氏、お茶の水大学柳井佳奈氏の講演を持ち、実りある議論、情報交換を行った。 5.2009年3月、信州大学の阿部孝順氏との研究連絡を行った。部分多様体を保つ微分同相写像の一様完全性およびその部分多様体が余次元2の場合、ある部分群の元の交換子長の非有界性、および同変同相群についての研究連絡を行い、実り多い議論ができた。
|