微分同相群の代数的構造、特にその1次元ホモロジー群の決定および交換子の長さ、および単純性についての研究を行った。成果として、部分多様体を保つ微分同相群の完全性、一様完全性について考察し、知見を得た。また、葉層に対して、葉を保つ微分同相群の単純性について考察し、その必要十分条件を得た。以下の研究集会や研究連絡での情報収集や議論は本研究の成果を得るために有益であった。 1. 2010年6月、研究集会「空間認識のための特異点論」に出席、情報収集を行った。 2. 2010年8月、『幾何学シンポジウム』に参加し、情報収集を行った。また、『全日本トポロジーシンポジウム』に出席し、研究連絡および情報収集を行った。また座長を務めた。さらに、『尾鷲微分トポロジー研究会』を主催し、微分同相群と関連分野についての10の講演を持ち、実りある研究連絡および情報交換を行った。講演者は矢ヶ崎達彦(京都工芸繊維大)、足助太郎(東京大)、佐藤肇(名古屋大学名誉教授)、山岸義和(龍谷大)、森淳秀(大阪大)、松田能文(東京大)、柳井佳奈(お茶の水女子大)、石田智彦(東京大)、小川竜(中央大)、福井和彦であり、福井は『幾何構造を保つ微分同相群の代数的性質』と題して講演を行った。 3. 2010年9月、『リーマン面に関する位相幾何学』に出席、情報収集を行った。 4. 2010年10月、信州大学の阿部孝順氏と、境界の保つ多様体の微分同相写像の交換子長について研究連絡を行い、実り多い議論ができ、一定の成果が得られた。 5. 2010年11月、『複素解析的ベクトル場・葉層構造とその周辺』研究集会に出席、情報収集を行った。 6. 2011年1月、冬の力学系研究集会に出席、情報収集を行った。また、研究集会『接触構造・特異点・微分方程式およびその周辺』に出席、情報収集を行った。
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