研究課題/領域番号 |
20540120
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
三苫 至 佐賀大学, 工学系研究科, 教授 (40112289)
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研究分担者 |
市川 尚志 佐賀大学, 工学系研究科, 教授 (20201923)
半田 賢司 佐賀大学, 工学系研究科, 准教授 (10238214)
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キーワード | 抽象ウィナー空間 / ファインマン積分 / チャーン・サイモンズ汎関数 / ホロノミー / 量子不変量 / 漸近展開 / 集合値確率微分方程式 |
研究概要 |
Chern-Simons理論をウイナー空間を用いて設定し、物理学の常套手段である摂動展開を数学的に漸近展開理論を構築して正当化するという目標に対しては、Chern-Simons汎関数に現れる微分形式の3乗の項を落として正当化することには、共同研究者の東北大学の西川教授とともに、既に成功している。当該年度は、その3乗の項を落とさずに考察される全Chern-Simons汎閑数積分に対して、漸近展開における我が国の第一人者による藤原理論の無限次元化を、藤原先生の共同研究者である工学院大学の熊ノ郷教授の協力を得て建設し、さらに汎閑数に対するファインマン積分をガウス積分で置き換えた対象に対する漸近展開について、2つのプレプリントにまとめたが投稿するには至らなかった。さらなる校正ののち、しかるべき査読付き雑誌に投稿したい。この研究は、新しいゲージ理論である超対称的開放弦理論とも関連しているので、面が複雑に運動することの研究は必ずや関連をもつと予想して、集合値確率過程の研究も押し進めるという目標に対しては、面に交わる方向に複雑に揺動する、いわばクラゲのような運動に対応する集合値確率微分方程式について、その問題設定、解の定義、解の存在と一意性に対する代表的条件であるリプシッツ条件等について、共同研究者の華北電力大学の張準教授、九州工業大学の岡崎教授とともに一連の研究を続けてきたが、当該年度において、その一連の研究の最終結果を得、米国の査読つき雑誌Commun.Stoch.Anal.の2010年度第4巻2号に発表した。
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