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2008 年度 実績報告書

代数学的アルゴリズムの計算量的困難性に関する研究とその公開鍵暗号への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20540125
研究機関首都大学東京

研究代表者

内山 成憲  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40433172)

キーワードアルゴリズム / 暗号・認証 / 量子コンピュータ
研究概要

今年度は、量子計算機を用いた攻撃に対して安全と期待される公開鍵暗号の安全性解析、また、関連するアルゴリズムを用いた新しい暗号方式の提案とその安全性解析について研究し、主に以下の3つの結果を得た。まず、量子計算機にして耐性があると期待される方式の安全性解析については、多変数暗号と呼ばれる公開鍵暗号の一方式であり、高速なデジタル署名方式である1IC方式と呼ばれるものに対して、最も一般的な条件の下で実用な攻撃アルゴリズムを提案し、実装実験渠により提案手法が効率的であることを示した。1ICへの攻撃法はFouque等によって既に提案されてはいたが、彼はパラメータ1が奇数の場合のみ詳しく扱っていた。我々め提案方式は彼等のものとは異なり、1が偶数奇数の双方に有効である(小椋直樹氏(首都大学東京)との共同研究る。2009年暗号情報セキュリティシンポジウム(2009)、暗号に関する国際会議IWSEC2008(2008)にで口頭発表)。次に、格子における最短ベクトルを求める問題の困難性にづくナップザック暗号の安全性評価について解析を進め、Smapling Reductionと呼ばれるアルゴリズムの改良法の提案およびその実装を行った。パラメータサイズが大きくなると実装そのものが困難となるた比較的小さなサイズのもにしか扱えなかったが、ある条件下では提法が高であることを実装実験により確認した(中村憲氏(首都大学東京)等との共同研究、日本応用数理学会論文誌(2008)に論文が掲載)最後に、楕円曲線を用いた秘密分散共有法に関する新しいアルゴリズムを提案した。これは、分散情報を楕円曲線上の点として表現する手法を用いたもので、Shamirによる秘密分散共有法の楕円曲線上ので自然な類似となっている(西遥氏(首都大学東京)等との共同研究、日本応用数理学会2009年春の研究部会連合発表会で口頭発表(2009))。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Remarks on the Attack of Fouque et al. against lIC Scheme2008

    • 著者名/発表者名
      Naoki Ogura, Shigenori Uchiyama
    • 雑誌名

      Proceeding of 3^<rd> International Workshop of Security (IWSEC2008) LNCS5312

      ページ: 34-48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Knapsack暗号への攻撃を効果的にするためのSampling Reductionの改良と考察2008

    • 著者名/発表者名
      小泉賢洋, 宮澤俊之, 内山成憲, 中村憲
    • 雑誌名

      日本応用数理学会論文誌 18

      ページ: 687-701

    • 査読あり
  • [学会発表] 楕円曲線を用いた秘密分散共有法2009

    • 著者名/発表者名
      西遥, 前田博之, 内山成憲
    • 学会等名
      日本応用数理学会2009年春の連合発表会
    • 発表場所
      京都大学理学部
    • 年月日
      2009-03-07
  • [学会発表] lIC 方式へのFouque等の攻撃法について2009

    • 著者名/発表者名
      小椋直樹, 内山成憲
    • 学会等名
      2009年暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS2009)
    • 発表場所
      大津プリンスホテル
    • 年月日
      2009-01-21
  • [学会発表] Remarks on the Attack of Fouque et al. against lIC Scheme2008

    • 著者名/発表者名
      Naoki Ogura, Shigenori Uchiyama
    • 学会等名
      3^<rd> International Workshop of Security(IWSEC2008)
    • 発表場所
      かがわ国際会議場
    • 年月日
      2008-11-25
  • [学会発表] lIC 方式へのFouque等の攻撃法について2008

    • 著者名/発表者名
      小椋直樹, 内山成憲
    • 学会等名
      日本応用数理学会「数論アルゴリズムとその応用」研究部会第18回研究集会
    • 発表場所
      情報セキュリティ大学院大学
    • 年月日
      2008-07-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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