研究概要 |
最適線形符号問題とは、q元体上の長さn,次元k,最小距離dの線形符号([n, k, d]q符号)が存在する限界(具体的にはnの最小値nq(k, d))を決定する問題で、q=3, k=6でもまだ多くの未解決問題が残っている。 一般に、q≧k≧3の場合、nq(k, d)の値がGriesmer限界と一致しない最大のdはdk=(k-2)q^k-1-(k-1)q^k-2であると予想され、k=3,4,5で予想が正しいことが証明されているが、k≧6ではq≧2k-3のときを除いて未解決であった。本年度は、まずこの問題に取り組み、一部の場合を除いて10次元以下まで予想を証明できた。この成果は、次の論文で発表すると共に、国際会議Fq9において発表した。 N. Hamada, T. Maruta, An improvement to the achievement of the Griesmer bound この研究は、最適線形符号のminihyperを用いた研究で世界的に著名な大阪女子大学名誉教授との共同研究である。一方、韓国の千恩珠博士と共同研究も前年度に引き続き行っており、qを法として符号語の重みが3つしか現れない線形符号の拡張定理を新たに証明でき、次の論文で発表した。 E.J. Cheoll, T. Maruta, A new extension theorem for 3-weight modulo q linear codes over Fq
|