| 研究概要 |
(1) 加藤-Maligranda-高橋(Studia Math., 2001)のvon Neumann-Jordan定数(NJ定数)とJames定数に関する不等式は広く注目を集め,多くの改良がなされてきたが,"最終的な"改良として最も簡潔な不等式を証明した(JMAA, 2009)。この結果はやや遅れて独立に2つの論文で証明された(Proc. AMS等,2010)が,それはこの結果の重要性を示唆するものと言える。
(2) 上記一連の結果を統一的に見通す不等式を与え,上の結果に,より簡潔な証明を与えた(Rend. Circ. Mat. Palermo,印刷中)。
(3) バナッハ空間のφ直和のuniform non[ell]^n_1-nessに関する一連の結果を与えた(J. Nonlinear Analysis,印刷中)。
(4) [ell]_{∞}-sumのuniform non[ell]^n_1-ness及びその不動点性,超回帰性への応用に関する結果を得た(Comment. Math., 2009)。
(5) 任意有限個のバナッハ空間に対してφ直和のWNUS性を証明した。その際,新たな凸関数の族を考察した。
(6) Sharp mean triangle inequalityを証明した(Math. Inequal. Appl.,印刷中)。
(7) 本研究で得られた成果について日本数学会年会,数理解析研究所研究集会等で発表した他、国際会議"Analysis, Inequalities and Homogenization Theory", Lulea, Sweden,2009年6月)及び"6th International Conference on Functional Analysis and Approximation Theory, Maratea, Italy,2009年9月)で招待講演を行った。
(8) "3rd International Symposium on Banach and Function Spaces 2009"(北九州,2009年9月)を組織・開催し,当該分野(本研究課題を含む)と関連分野に関する最新の研究動向について討論を行った。
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