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2009 年度 実績報告書

繰りこみ郡の数学的研究と力学系への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20540221
研究機関摂南大学

研究代表者

伊東 恵一  摂南大学, 工学部, 教授 (50268489)

研究分担者 寺本 恵昭  摂南大学, 工学部, 教授 (40237011)
島田 伸一  摂南大学, 工学部, 准教授 (40196481)
キーワード繰りこみ群 / 臨界現象 / シグマ模型 / リッチフロウ / 乱流 / パターシ形成 / ベルナール流
研究概要

伊東は一昨年からE.Seiler氏(Max Planck研究所)と一緒にシグマ模型の質量生成やクオーク粒子の閉じこもりの問題について,繰りこみ群を用いて共同研究を続けてきた。非可換な対称性のときは,繰りこみ群が極めてややこしく未だに解決をみていないが,J.Froehrich等が開発したフーリエ変換を用いるduality変換を部分的に用いることによって,この困難が迂回できることに気がつき,実際最初の数ステップはこの方法がうまくいくことを確かめた。これは伊東の主催する数理解析研究所の共同研究集会で発表され,論文を準備中である。フィールド賞を受賞した,ペレルマンがポアンカレ予想の証明に繰りこみ群のアイデアを使っていることから,幾何学(あるいは相対論)への繰りこみ群の応用といったテーマでも研究を続け,いくつかの雑誌に成果を報告した。繰りこみ群はミクロからマクロにいたる橋渡しとして重要な計算手段で,微視的方程式から巨視的方程式をうる数少ない手法の一つである。上記研究会ではこの方面での最新の結果を,テキサス大学オースティン校のT.Chen教授を招き基調講演してもらい,日本の若手研究者との問題意識の共有につとめた。
寺本は西田孝明(早稲田)と共同で熱移動による対流(ルナール流)が引き起こすパターン形成(味噌汁を沸かすときにできるブロック構造など)をいろいろな境界条件下でしらべた。これは昨年下川助教が発見した同様なパターンの生ずる流体力学現象にも応用できると期待している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 数理物理学(繰りこみ群)からみたペレルマン理論2010

    • 著者名/発表者名
      伊東恵一
    • 雑誌名

      数理物理への誘い(遊星社) 7

      ページ: 53-100

  • [雑誌論文] Pattern Formations in Heat Convection Problems2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Teramoto, T.Nishida
    • 雑誌名

      Chinese Annals of Mathematics 30

      ページ: 769-784

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 繰りこみ群とリッチフロウ2009

    • 著者名/発表者名
      伊東恵一
    • 雑誌名

      数理科学 550

      ページ: 36-37

  • [学会発表] New and old unsolved problems in mathematical physics and Renormalization group method2009

    • 著者名/発表者名
      Keiichi R.Ito
    • 学会等名
      数理解析研究所共同研究集会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-09-11
  • [備考]

    • URL

      http://www.setsunan.ac.jp/mpg/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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