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2010 年度 実績報告書

繰りこみ群の数学的研究と力学系への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20540221
研究機関摂南大学

研究代表者

伊東 恵一  摂南大学, 理工学部, 教授 (50268489)

研究分担者 寺本 恵昭  摂南大学, 理工学部, 教授 (40237011)
島田 伸一  摂南大学, 理工学部, 准教授 (40196481)
キーワード繰りこみ群 / 相転移 / 臨界現象 / スピンモデル / ナヴィエ・ストークス方程式 / 乱流 / リッチフロウ
研究概要

当該年度においては,2次元シグマ模型について,UBCのD.Brydges教授との協力の元に,文字通り愚直にWilsonによって提唱されたブロック・スピン変換を行い,いかなる配位が相空間の主要な配位を占めるか分析した。そして第一ステップではあるがその流れの方向を確立した。すなわち,補助場とボソン場を導入して,シグマ模型を普通の0(N)対称のボソンモデルにして繰りこみ群変換が実行しやすい形にして,これら二つの場で,それぞれブロック・スピン変換を行って行く。これによって流れは制御しやすくなり,従前にDyson-Wilson階層近似から得られている近似的な流れと,自由度Nが大きいときには,ほぼ等しいことが確かめられた。これは我々の長年の直感(便宜的な知恵といわれる)がこの系で成り立つことを意味している。これらは今論文として準備中である。
流体力学の分野においてはSinai-Liがおこなったナヴィエ・ストークス方程式の,積分方程式を通じての漸化式からの乱流解の構成があり,その難解な計算を再チェックしたが,計算が荒っぽい部b准がいくつかあってそれらを詰めないと必ずしも構成に成功したとはいえないこと,そしてこれを精緻化することにより,次のステップにいけることを見出し,現在計算をチェックしている。またPerelmanのリッチ・フロウを統計力学の相転移の視点から研究し,このフロウは摂動第一次項から生じ,さらに相転移におけるPirogov-Sinai理論と強い関連があることを見出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 数理物理学(繰りこみ群)からみたペレルマン理論2010

    • 著者名/発表者名
      伊東恵一
    • 雑誌名

      数理物理学への誘い

      巻: 7 ページ: 53-100

  • [学会発表] Navier-Stokes flow down a vertical wall, Mathematical fluid dynamics2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Teramoto
    • 学会等名
      Darmstadt-Tokyo Spring School 2011
    • 発表場所
      Darmstadt Univ.of Tech.
    • 年月日
      2011-03-02
  • [図書] 繰りこみ群の物理と数理2010

    • 著者名/発表者名
      伊東恵一
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      サイエンス社
  • [備考]

    • URL

      http://www.setsunan.ac.jp/mpg/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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