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2009 年度 実績報告書

原始星アウトフローにより生成される超音速乱流とその星団形成への効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20540228
研究機関新潟大学

研究代表者

中村 文隆  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20291354)

キーワード星形成 / 数値シミュレーション / MHD / 原始星アウトフロー / 分子雲 / 磁場 / へびつかい座ρ分子雲 / 星団
研究概要

本研究の目的は、星からのフィードバック、とくに原始星アウトフローの効果を考慮して星団形成過程の数値流体力学シミュレーションを行い、星団形成の理論モデルを構築することである。
これまでに行った星団形成の数値シミュレーションから、原始星アウトフローや超音速乱流が分子雲コアに衝突・圧縮して星形成が誘発されるケースがしばしば見られた。このように星団形成領域では、孤立した分子雲コアの場合と全く異なり、外的な影響下で星形成が進むようである。今年度は特に、この外圧の影響を定量化するため、分子雲コアにあたる外圧の影響を詳細に調べた。これらの研究から、外圧に加えて、星団形成クランプ全体の重力場や磁場もコアの形成・進化に多大な影響を及ぼしていることが分かった。野辺山45mアーカイブデータを用いて、近傍星団形成領域であるへびつかい座分子雲のコアの物理量を詳細に明らかにし、それを数値シミュレーションの結果と比較したところ、コアの物理的性質(transonic or subsonicな線幅、ビリアル比)を説明するには、強い外圧と磁場が必要であることが明らかとなった。つまり、分子雲コアの進化を定量的に調べるためには、コア周囲の環境効果を理解する必要がある。本研究成果の一部は投稿論文として出版、および出版準備中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Physical Properties of Dense Cores in the ρ Ophiuchi Main Cloud and a Signific ant Role of External Pressures in Clustered Star Formation2010

    • 著者名/発表者名
      Maruta, H, Nakamura, F., Nishi, R.Ikeda, N., Kitamura, Y.
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 714

      ページ: 680-698

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Outflow Feedback Regulated Massive Star Formation in Parsec-Scale Cluster-Formimg Clumps2010

    • 著者名/発表者名
      Wang, P.Li, Z.-Y., Abel, T., Nakamura, F.
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 709

      ページ: 27-41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Near-Infrared Imaging Polarimetry of the Serpens Cloud Core : Magnetic Field Structure, Outflows, and Inflows in A Cluster Forming Clump2010

    • 著者名/発表者名
      Sugitani, K., Nakamura, F., 以下8名
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 星団形成クランプにおける星形成過程:潮汐力と外圧の重要性について2010

    • 著者名/発表者名
      中村文隆
    • 学会等名
      日本天文学会春季年会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2010-03-26

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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