この研究の最終目標は、数学的な制限の強い大統一型を構築することで予言性の高い標準理論を超える理論的枠組みを見いだすことです。 その枠組みとして「商空間の構造をもつ余剰次元を使った大統一理論- Coset Space Dimensional Reduction (CSDR) ; Kapetanakis & Zoupanos (Physics Report 219 (1992) 1)」という考え方にヒントを得て、商空間の構造を持った余剰次元を持つ模型を考えます。 まずは、このような構造を持つ模型の候補をしらみつぶしに探します。 次に最も単純な商空間S2を考え、これを余剰次元として持つUniversal Extra Dimensional Modelを構築します。この模型が従来のこのクラスの模型とどのように違うのかを見ることにより、大統一理論へのヒントを得ます。 そのために、LHCでのシグナルや暗黒物質との関連について調べます。その特徴を見るために他の模型との比較も必要になるので、超対称模型やS1上での模型の対応するシグナルについても検討し比較します。
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