研究概要 |
本年度は弦理論の非摂動論的な性質を顕著に表すM理論特に複数枚のM2ブレーンの定式化に集中した.M2ブレーンの内部自由度の記述については長い間理解が進展していなかったが2007年に現れたBaggerとhmbertの論文によりLie3代数というLie代数を拡張した内部対称性を用いてN=8の超対称陸を持つ3次元理論が構成できることが示され,一気に理解が進展した.我々はLfe3-代数の研究を中心にして,基本関係式を満たす3代数がA4と呼ばれるBaggerとLambertにより発見された代数以外にはないことをいろいろな観点から議論を行った∠またLie3-代数として南部括弧式を用いた無限次元代数を用いるとBagg甲とLalnbertの作用からM5ブレーンの作用力1導けることを示した.特にM5ブレーン上の自己双対場が現れることが非常に顕著な結果である.さらに負ノルムの生成子をLie3-代数に加えることにより芽常に多くのLie3代数が得られることを示し,この代数を用いてM2ブレーンとD2ブーレンの作用の関係を新しいHiggs機構を導入することにより証明した。この新しい模型は大変多くの注目を集めた.またM理論に特有のブレーンの内部自由度がNの3/2乗のように振る舞う新しい対称性が南部括弧式をカシトオフすることにより得られることを示した.また負ノルム状態が複数入れた場合の理論がM理論をトーラスにコンパクト化した理論に対応することを示し,様々な双対性との関連を議論した.
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