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2008 年度 実績報告書

数値相対論による重力波テンプレート構築と重力波データ解析法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20540260
研究機関新潟大学

研究代表者

大原 謙一  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00183765)

研究分担者 高橋 弘毅  長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (40419693)
キーワード重力波 / 一般相対論 / 数値シミュレーション
研究概要

大原が中心となって,数値相対論の数値シミュレーションを実行するサーバーの性能評価を行った。これには,既存のIntel Xeon X3360(メモリーDDR2-800 ECC 2GB×2), ADM Phenom 9950(DDR2-1066 2GB×2),および,本補助金でパーツを購入し組み立てた AMD Opteron 2382×2(DDR2-667 Reg.ECC 2GB×4)で構成されたものを用いた。その結果,計算速度は,基本的にメモリーのアクセス速度に大きく依存することが確認された。使用するメモリーが小さく,CPUのキャッシュにすべて入る場合には,並列化の効率は非常に高いが,現実のシミュレーションのように大きなメモリーが必要な場合,並列化の効率はCPUのアーキテクチャに大きく依存する。特に, Phenomでは,4つのコアをすべて用いた4並列での効率が他のCPUよりも高いが,Xeonでは,最適なコアを用いた2並列での実行が,4並列や他のコアの組み合わせよりも効率が高い,しかし,いずれもPhenomよりも性能が出ない。また,Opteronでもmulti-CPUという構成のため,8並列よりも4並列や6並列のほうが性能が良いこともわかった。コアの使い方に関しては,XeonとOpteronのアーキテクチャの違いにより,全く異なる特徴を示している。これらの研究結果は,一般的なPCでの利用とかなり異なるもので,このような場合とメモリーのアクセスの仕方が異なる科学技術計算の特徴をよく示しており,次年度以降のシミュレーションを行っていく上で重要なデータを得ることができたといえる。
いっぽう,重力波データ解析については,高橋が中心となり,カーディフ大のグループとも協力して,スピンを考慮した大規模なテンプレートが必要な場合でも,効率よいテンプレート配置方法の研究を進め,静的ガウスノイズのおよびLIGO検出器の実データに適用し,その有効性を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Search of S3 LIGO data for gravitational wave signals from spinning black hole and neutron star binary inspirals2008

    • 著者名/発表者名
      B. Abbott, H. Takahasi, 他
    • 雑誌名

      Physical Review D 78

      ページ: 042002-1-19

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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